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物想いに耽りて足を休め、愈々手切と相成り候間

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「久さしぶり」以外のこと…?

読み返して読める文章だったのが2016年までだったけど、内容が何らかの「感想」だったので最近みた映画の感想でも書いておきます。
原稿をやりたくなくて違うことしようとしてる…2007年も似たようなこと言ってるので本当に成長していません。つらい…。

わざわざ記事にしてまで印象に残ったことを伝えたいのは「ヒトラーのための虐殺会議」ですね。
見た直後もふせったーで身内に映画の感想を述べていたので一部転載で再度まとめようと思います。
注意書きするほどじゃないけど史実から苦手な方は気を付けて。



この映画、いわゆるミニシアター系でタイトルからセンセーショナルというかセンシティブ確定じゃないですか。仮にも国ジャンルを通過した身として大戦に関連した史実は一度は一通り目を通してきたものの、やはり偏っているのもまた事実。
やや偏った動機から興味を惹かれたのが第一だけれど、公式サイトなどの評価などを見るにビジネス寄りとなっていて、その切り口はどう繋がるので?ヨシじゃあ見るか…と至ったのです。


戦闘やグロ描写は一切ありません。まずこれに驚いた。
映画というか緻密な再現VTRを見たような感じ。
偉そうなおじさん達が淡々と会議をしているだけの映画です。字幕はあれど全編ドイツ語。
何がすごいって一切環境音以外のBGMはない。これがやばい。
正直最初の30分くらいは、会議前と会議中によくある景色で寝落ちしかけた程度には、まじでいつもの仕事中の延々と進まない会議そのもので別の意味でリアリティとしんどさがあった。
その会議の中で(劇中内で)休憩を挟んでから、じゃあ…議論を具体的な実行に関する議題に移り始めてからが、すっげぇこわい。
粛々と飛び交う単語は今の倫理観では差別以外の何物でもない。
しかし映画内では極普通の会議として「事」が着実に進んでいくこわさ。直接的な単語を出さないが、暗に何を指しているかは少なくとも映画を見に来ている人はわかるはず。登場人物の誰もそこの点は疑問視しないまま、そしてタイトルの名(ヴォルデモートかよ)を冠した存在は写真や姿すら出さないまま会議の結論に至って映画も終わる。
歴史を知っていても、フィクションだとしても、実際にこれは起きたことなのはウキペディアを見なくてもわかる。
内容が全て真実でなくても当時「これが看過された」という事実。

会議のリアリティは、社会人として会社の無為なおじさん達の会議としてのリアルだけでなく、各部署に密な連携をし資料を集めて根拠を用意し、時に感情に訴えて根回しを行って、会議はその共通認識と妥協点を公に合意する場。(ワートリで三雲修がよくやる)
ビジネスとしてもすごく用意周到だったことが、すごく恐ろしい。


最後までBGMは一切なくスタッフロールが無音で流された時に、ゾワー…!ってなった。無音こわい。それだけに余韻?というか後味というか、考える時間がめちゃくちゃできる。
重いけど、見ておくのは価値がある映画でした。




戦争関連の映画だと1917が良いですね。長回しで。それはまたいつか。
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